狂暴化したオニモモズキから、桃園を守る方法が記載されているふるい書物。オニモモズキが狂暴化した際に、主人公「僕」の祖父「じぃじ」がくれた本。表紙にはカクレモモジリのシルエットの絵が描かれている。

桃守りの書に従って、3人のこびとを集めて、オニモモズキから桃園を守る物語は、「こびと桃がたり」(ロクリン社・刊)で語られている。

内容

狂暴化(桃幻狂状態)のオニモモズキを鎮静化するために、3人のこびとを呼び出す方法が記載されている。

第1章 カチイヌノチカボエを呼ぶべし

  1. 小さな祠を見つけてお供え物をする。
  2. 静かに手を合わせる。
  3. カクレモモジリをやさしく持ち、左に3回まわる。
  4. 目を閉じ、耳をすませて待つ。犬の遠吠えが聞こえたら成功。

※この際、手順を間違えると大変なことになる。「こびと桃がたり」では大きな犬に追いかけられてしまった。

第2章 ゴエンモンを呼ぶべし

  1. ご神木を探す。
  2. ご神木の根元にきれいな水(お湯ならばなお良い)を置く。
  3. カクレモモジリを手に持って、ゴエンモンに会いたいと強く願う。ゴエンモンカクレモモジリの香りに呼び寄せられて現れる。

※この際、音を立ててはならない。 音を立ててしまい、ゴエンモンの気分を損ねた場合は、山じゅうのサルに襲われてしまう。

第3章 ニジキジボジンを呼び、トリホウギョクと出会え

  1. 静かで、空が広く見える場所に、枝や草で鳥の巣を作る。
  2. 鳥の巣の中心にカクレモモジリを置いて、その両側に玉子を置く。
  3. 巣の前に小さな鳥居を置いて、離れた場所で待つ。
    (虹が出ていればなお良い)
  4. 空からニジキジボジンが現われて巣に舞い降りる。ニジキジボジンは巣を羽根で覆い、飛び去った後には、トリホウギョクが巣に残されている。

※この際、ニジキジボジンを見てはならない。少しでも見てしまうと、飛び去ってしまい、二度と姿は現さない。

ー 「こびと桃がたり」2018年(ロクリン社・刊)